top of page

宝蔵院流 高田派槍術

奈良の僧兵が生み出した、十文字槍の道

槍術とは

槍術は、日本で最も古い武術の一つであり、戦場での実戦を前提に発展してきた武道です。
長い柄と鋭い穂先を持つ槍は、間合い・機動性・制圧力に優れ、武士の時代において最も重要な武器でした。刀よりも長いリーチを活かし、敵を寄せ付けない攻防が可能となることから、武士たちは槍術の修練を重んじました。
多くの古武道が「心の静けさ」や「型の美」を追求する中、槍術は攻防一体の動き、柔軟な足運び、状況に応じた機敏さを特徴とします。突く、払う、薙ぐ、絡め取る 多彩な技法は、生死が交錯する戦場で磨かれた武の叡智そのものです。

宝蔵院流 高田派について

宝蔵院流槍術は、約470年前、奈良・興福寺の僧兵、宝蔵院 覚禅房 胤栄(1521–1607)によって創始されました。

猿沢池に映る三日月の光に着想を得て、突く・薙ぐ・絡め取るという多彩な動きを一体化した十文字槍を創案。その独創性と実戦力により、宝蔵院流は日本中に名を轟かせました。

「突きは槍、薙ぎは薙刀、引きは鎌、いかなる攻めにも破れなし」

江戸時代には日本を代表する槍術として栄えましたが、明治期に衰退。しかし1976年、石田一松元裁判官をはじめとする有志により奈良で復興されました。

現在、奈良・名古屋・東京、そして海外(ハンブルク、トロント、フロリダ)で修行が続けられ、武の精神と伝統が受け継がれています。
 

体験内容

宝蔵院流高田派の指導者のもと、伝統槍術の基礎動作を体験します。

構え・足運び・間合いの取り方を通して、静かな集中と、爆発的な力の切り替え。戦場で磨かれた武の美学に触れていただきます。

 

特長

  • プライベートまたは少人数制

  • 英語通訳対応

  • 初心者歓迎

  • 稽古着など必要なものはご用意します

 

 

ご案内

  • 所要時間:約2時間

  • 服装:自由(動きやすい服装でお越しください)

  • 事前予約制

講師紹介

駒喜多 学
宝蔵院流 高田派槍術 二十二代代表師家

1976年京都府生まれ。学生時代に剣道を始め、2001年に宝蔵院流高田派槍術に入門。目録、免許、そして皆伝を取得し、2020年に第二十二代代表師家を継承。

奈良を拠点に伝承と後進育成に力を注ぎ、数百年にわたり受け継がれてきた宝蔵院流の技と精神を、未来へと伝え続けています。
 

9742-ER5_1985.jpg
bottom of page